Natsuko's Diary Vol.1
“デンマークに住み始めて”

ノルディック スリープは、デンマーク、コペンハーゲンを拠点に世界で活躍中の
モデル ナツコさんがお届けする、北欧のカルチャーとノルディック スリープにまつわる日記の連載をお届けします。

“デンマークに住み始めて”

初めてコペンハーゲンに降り立ったとき、空港に感動した。空港はその国を象徴する場所とも言える。 デザインから活気まで、何もかもが完璧。
そしてこの街にいる人のスマートさ、バランスの良さ、繊細さや真面目さ、人間味ある自然な立ち振る舞いに感動した。
そしてみんな活き活きしている。空港から始まってどこもかも居心地の良さを感じる。この感覚はなんだろう?

デンマークに住み始めて

デンマークでは、人が自然と調和して生きている。自然にも人にも優しいシステムがある。

いくつか訪れたレストランでは、フードロスへの取り組みや、オーガニック食材を使用することが基本にあり、さらにゴミやエネルギーに対する考え方など、細部に至って考え尽くされている。
この風潮が国全体に広がっている。
美味しいものを提供し、食べるという行為が、自然や社会、そこに関わる人々にとって直接的にいい行為となる。
こういったサスティナブルでエシカルなビジネスのあり方が、基本となっている。
人々が自然にとって必要な一部として存在し、循環している。

デンマークに住み始めて

建築やインテリアなどのセンスが高く、それらが街を豊かにしている。
アートシーンも充実している。ルイジアナ美術館をはじめ、コペンハーゲンならではの素敵な美術館がたくさんあり、一年を通じて、海外から足を運びたくなるようなエキシビションやイベントごとも行われている。

デンマークに住み始めて

街中どこでも自転車で行けてしまう、ちょうどいいサイズ感。
コペンハーゲンには自転車専用道路があり、自転車が一番の優先順位を確保している。信号や交通ルールを真面目に守る姿はとても新鮮だ。

デンマークに住み始めて

治安もとても良く、その辺で子供を自由に遊ばせベビーカーを放置しても問題ないという。
あらゆるお店や行政などの場所に行っても、そこで働いている人たちもとても親切で、システマチックなルールに縛られることなく、一人一人が個性と人間味を持って対応してくれる。
近しい関係でなくても、人から受け取る愛情をこんなに感じられる国は、他に見たことがない。

さらにクリスチャニアという、独自の法律を持つ特別自治体が、街の真ん中にあるということが、どれほどデンマーク人は多様性に寛容なのかということを表している。
デンマークでは基本的に、3〜5時くらいに仕事を終える。
例外はほぼなく、残業をしている人を見かけることはごく希で、みんな夕方に仕事を終えたら、そこからは家族や友人と過ごしたり、各々のリラックスした時間を過ごす。

その時間をすごく大事にし、それが充分にあるからこそ、短時間で効率よく仕事をやり終えることができるという。
実際にあらゆることのクオリティは充分に高く、この短時間労働の中でどうやってこのクオリティを作り上げているのか、とても興味深い。

そして、デンマークは社会福祉が充実している。 出産費無料、教育費無料、充実した高齢者サービス、失業中もお金が支給されたり、大学生も家を離れて暮らし学校に行っている間はいくらか支給される。
お金の心配をせずに、子供から大人になるまで暮らしていけることで、価値観や感覚も変わってくるだろう。
貧富の差に関わらず、対等にこの社会福祉が受けられるので、誰もが平等にチャンスがあるようだ。

デンマークに住み始めて

教育システムも日本とは大きく異なり、学習能力の競争点数や評価を重要視しない教育哲学が定着している。テストの点数に応じて序列化することを禁止されているため、子供たちはそれによって自信を失うこともなく、人と自分を比較することなく、また上下関係を意識することなくすくすくと育っていくそう。
学校では自分らしさとは何か、人間らしく生きるためには、ということを学び、それが大人になってからも継続され、生きる上でのテーマとなっている。

あらゆる文化や文明を、デンマークの独自の方法で上手く取り入れつつ、進化することを惜しまない。より良い方向へという貪欲さはあれど、物質的な豊かさが、自分たちを幸せにするという考えではなく、人や自然に優しい環境や雰囲気といったものが、自分たちの生活を豊かにするという意識。
暗くて長い冬のおかげで、夏の天気や太陽に、感謝の気持ちを持たずにはいられない。晴れていればそれだけで幸せ。太陽が出ていれば可能な限り外で過ごしたいし、暗い冬は、家の中をより快適にして過ごしたい。

デンマークに住み始めて

Relax Item

ノルディック スリープ コンフォートU は、クッションという枠を超えている。まるで生きているかのように、自分に寄り添ってくれている。家で仕事をすることも多く、疲れが出てくる夕方頃、コンフォートU になだれ混んで、昼寝をするのがとても心地よくて。

コンフォートU はこちら

そんな自然とのつながりを感じずにはいられない環境が、この居心地の良いデザインにも反映している。
また社会福祉の充実により、貧富の差も少なく、権力をひけらかすこともなく、人間も、動物も、自然も、全てに平等な幸せを与えられている。
このポジティブな波動を、デンマークに来たり、デンマークに関するものに触れた時、感じられるのではないかと思う。

Natsuko Natsuyama
東京で数年間のモデル活動後、2014年から拠点を海外に移す。
バンコク、シンガポール、上海、NY、ミラノ、LA、ケープタウン、ベルリンと次々と住む場所、仕事をする場所を変えていき、ノマドスタイルとモデル業の両立を実現。
2017年からコペンハーゲンと東京をベースに「旅」と「北欧」の魅力を伝えるライターとしても活動している。

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