Natsuko's Diary vol.10
クリスマスはヒュッゲのハイシーズン
デンマーク・コペンハーゲンを拠点に世界で活躍中のモデル "Natsukoさん"の、
ノルディック スリープにまつわる日記の連載をお届けします。
今年の夏頃デンマークでは、コロナ禍の状況が一旦収まり制限も解除され、
多くの人がここぞとばかりに人に会ったり旅行に出かけたりと思い思いの時間を過ごしていた。
10月に入ってだんだん寒くなりつつも、晴れていればまだまだ暖かいと思って過ごしていたら、
11月になるとサマータイムが終わり時計の時刻が1時間早まった。
その合図と同時に夕暮れも一気に早くなり、
寒さも本格になってくる。
秋は一瞬にして過ぎ去り冬がやってくる。
4時頃から暗くなり始め、朝もなかなか日が昇らない。
そもそも曇りや雨の日が多くなってくるので、朝からずっと暗かったりもする。
今年はそんな長い冬の時期に備えて自分の家にもいくつか照明を買い足した。
そんな気が沈みそうな状況を救い出すかのように、街はクリスマスのイルミネーションで煌びやかになっていく。
クリスマスマーケットも始まり、外を歩いているだけでワクワクするような、冬のお祭りのような時期でもある。
昨年はコロナの影響でクリスマスマーケットは開催されなかった。
一年空いただけでも随分と長く感じる。今年は開催されていることが本当に嬉しく思う。
自分もこの時期になるとなんとなく、一度はクリスマスマーケットに行って
デンマークのホットワイン "Gløgg” (グロッグ)を飲みたくなる。
スパイスが効いたほんのり甘いホットワインを飲んでいるだけで、寒かったことをすっかり忘れてしまう。
クリスマスマーケットではホットワインやホットドッグ、手袋やマフラーなどの
冬のアイテムからオリジナルの小物まで売られていて、
この時期だけ地方からお店を出店しに来ている人にとっても毎年の楽しみであるようだ。
デンマーク人の友人に、クリスマスは何をして過ごすの?と聞くと、
家族と過ごすという人が圧倒的に多いようだ。
親もその日は家を離れて暮らしている子供や身近な人たちと集まれることを楽しみにしているようだ。
みんな各々欲しいものをウィッシュリストに書いて、お互いにプレゼント交換を行うらしい。
サプライズギフトよりも欲しいものが欲しいという考え方は、とてもデンマークらしい合理主義な考え方だ。
クリスマスの定番料理といえば豚ロースの塊を皮はカリカリに、中はジューシーにオーブンで焼いたフレスケスタイだ。
クリスマス以外にも何かのお祝い事や特別な日に出される料理なんだとか。
その付け合わせにブリュンネ・カルトッフラーという、キャラメルのように甘く味付けしたじゃがいもや、
日本のたこ焼き器よりもひとまわり大きめの円形バージョンの器械で作る、
”Æbleskiver”(エーブレスキーワ)というパンケーキボールなどもある。
どれもデンマーク人にとってはソウルフード、子供の頃から食べ慣れている料理なんだとか。
なんだかデンマークのクリスマスシーズンの様子を見ていると、本当にほっこりした気持ちになる。
冬の寒さと暗さに負けない勢いで、暖かいあかりを灯して家族や友人と寄り添い、手をかけて居心地の良い時間を作りだす。
クリスマスはまさにHygge(ヒュッゲ)な時間に専念する、ヒュッゲのハイシーズンなのだ。
- NatsukoさんのRelax Item
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ノルディックスリープ コンフォートU
- Natsuko Natsuyama
- 東京で数年間のモデル活動後、2014年から拠点を海外に移す。
バンコク、シンガポール、上海、NY、ミラノ、LA、ケープタウン、ベルリンと次々と住む場所、
仕事をする場所を変えていき、ノマドスタイルとモデル業の両立を実現。
2017年からコペンハーゲンと東京をベースに「旅」と「北欧」の魅力を伝えるライターとしても活動している。
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